江戸の歴史や街並みが今なお残る、埼玉ならではの祭り「宿場まつり」6選

みなさんが普段、何気なく使っている埼玉県内を横切る国道。それぞれ、「中山道」「日光街道」と呼ばれていることがありますよね?これらの道路は、江戸時代に江戸と各地方を繋ぐ主要街道として利用された道路です。

国道17号線は「中山道(なかせんどう)」と呼ばれ、

国道4号線は「日光街道」と呼ばれているように、今でも昔の街道名が親しまれていたりします。

「中山道」や「日光街道」の主要街道が通る場所には、宿場町も数多く栄え、150年以上経つ今もなお、宿場町は賑わいを見せています。当時の面影を今に伝える「宿場まつり」は、埼玉県ならではの祭りのひとつ。それでは、宿場町の歴史とともに、街道ごとに特徴のある「宿場まつり」をご紹介しましょう。

埼玉県内に宿場町が多く残っているのはなぜ?宿場町の歴史

明治以後の急速な経済発展や関東大震災による被災、第二次大戦時の空襲などで大きく様変わりした東海道とは異なり、中山道や日光街道等の街道沿いには、近代以降も街道や宿場町の景観が多く残りました。そのため、中山道・日光街道等が通る埼玉県には、宿場町の景観や賑わいが今でも残る町が多くあります。

埼玉県の歴史を今に伝える宿場まつりですが、その内容は各地でさまざま。今回は、当時の様子を描いた浮世絵とともに、埼玉県内で開催されている「誰でも参加できる」6つの宿場まつりをご紹介しましょう。

中山道

中山道は、埼玉県の南東から北西にかけて伸びる街道。蕨宿、浦和宿、大宮宿、上尾宿、桶川宿、鴻巣宿、熊谷宿、深谷宿、本庄宿などの宿場町が栄えました。

江戸初期に将軍や大名の公用を目的としてつくられた基幹街道で、江戸の日本橋〜京都の三条大橋を結ぶ道です。東海道、日光街道、奥州街道、甲州街道と並んで「五街道」と呼ばれました。

ミス織姫が中山道を練り歩く「中仙道武州蕨宿 宿場まつり」

「蕨宿」は江戸時代に中山道第2番目の宿場町として栄えました。今もなお、当時の面影のある町並みが残っています。

「中仙道武州蕨宿 宿場まつり」では、江戸時代の終わりから明治時代の初めに盛んであった織物業にちなんで「織姫道中パレード」が毎年開催されます。地元の公募で選ばれたミス織姫や地元の子どもたち、その他サンバチームまで!多くの人が旧中山道を練り歩きます。

まつり詳細

まつり名
中仙道武州蕨宿「宿場まつり」
開催日
毎年11月3日
開催場所
旧中山道 蕨宿本陣跡周辺 北町交番~中央ポケットパーク
URL
https://shukubamatsuri.com/

日光街道

日光街道は、埼玉県内を縦断する街道。この街道沿いの草加宿、越ヶ谷宿、粕壁宿、杉戸宿、幸手宿、栗原宿の6つの町が埼玉六宿と呼ばれ、大変賑わっていました。

大名行列を再現!「草加宿場まつり」

日光街道、江戸を出て最初の宿場町として栄えた草加宿。参勤交代では、東北・北海道から多くの大名行列が草加宿を利用しました。

「草加宿場まつり」の見どころは、何と言っても「草加宿物語」と呼ばれるパレード。大名行列を再現し、藩ごと・役柄ごとに異なる仮装するこだわりぶり。歴史を感じられるパレードです。

まつり詳細

まつり名
草加宿場まつり
開催日
毎年9月下旬
開催場所
旧中山道(神明庵~草加市役所)
URL
https://soka-syukuba.com/

春は越谷ひな人形と越谷甲冑、秋は早かご「日光街道越ヶ谷宿 宿場まつり」

歌川広重《冨士三十六景 武蔵越かや在》1858 ボストン美術館

江戸・日本橋から数えて 3 番目の宿場町。徳川家康によって越ヶ谷御殿が設けられ、鷹狩りを行ってました。

越ヶ谷宿では春と秋、年2回の宿場まつりを開催。春の宿場まつりでは、江戸で研鑽を重ねた職人がその技術を持ち帰り独自の進化を遂げた「越谷雛人形」と「越谷甲冑」が日光街道周辺の商店や古民家に飾られます。一方、秋の宿場まつりの目玉といえば「早かごレース」。かご屋に扮したチームが、早さそしてパフォーマンスで競い合います。

まつり詳細

まつり名
日光街道越ヶ谷宿 宿場まつり
開催日
毎年 春 3〜5月 / 秋 11月
開催場所
越谷駅東口 旧日光街道および周辺
URL
https://www.koshigaya-tmo.org/syukubamatsuri/

日光例幣使に扮した装束姿の時代行列は見もの。日光街道杉戸宿「宿場まつり」

安藤広重《日光道中 杉戸宿》 埼玉県立博物館

日光街道は、徳川家康が祀られている日光東照宮の大祭に派遣された日光例幣使の歩んだ道のりでもあります(例幣使とは神社などの供え物を奉納するために派遣される人)。

杉戸宿では、日光例幣使が日光街道を通る様子を再現した時代行列を開催。揃いの装束に身を包んだ行列が日光街道を歩きます。
また、この宿場まつりを記念したコインも毎年発売されます。会場内でのみ使用できるコインですが、数に限りがある貴重な品のため、例年コレクターもいるとかいないとか。

まつり詳細

まつり名
日光街道杉戸「宿場まつり」
開催日
毎年11月中旬
開催場所
旧日光街道沿い
URL
http://www.kankou.sugito.info/?p=6820

日光御成道

日光御成道は、江戸時代に五街道とともに整備された脇街道で、中山道と日光街道をつなぐ街道です。将軍家の一大行事であった、日光社参に使われた、いわば将軍専用の道です。川口宿、鳩ヶ谷宿、大門宿、岩槻宿といった宿場町がありました。

4 年に一度!みんなで踊ろう御成道サンバ「日光御成道まつり」

歌川広重《名所江戸百景 川口のわたし善光寺》1857 ボストン美術館

江戸城を出発し、中山道に入った将軍一行は、本郷追分(文京区)から、日光街道へ。その2番目の宿が川口宿、3番目の宿が鳩ヶ谷宿です。

川口宿、鳩ヶ谷宿合同で開催される「日光御成道まつり」では、伝統の日光社参行列の再現だけでなくオリジナルの「元気川口・御成道サンバ」によるサンバパレードも開催されます。日本のダンサーで振付師の真島茂樹氏による軽快な振り付けは予習映像も公開されています。パレードには誰でも参加可能なので、予習して参加するのがおすすめ。ただし、日光御成道まつりは4年に一度の開催(予定)となります。(前回は2018年)

まつり詳細

まつり名
川口宿 鳩ヶ谷宿 日光御成道まつり
開催日
4年に一度、11月に開催(予定、前回は2018年に開催)
開催場所
川口市 本町大通り / 県道105号 昭和橋交差点〜鳩ヶ谷交番前付近
URL
http://www.onarimichi-matsuri.jp/

秩父往還

秩父往還は、中山道熊谷宿(熊谷市)から秩父大宮(秩父市)を横断し、山梨県へ抜ける街道です。

夜には花火も!埼玉のシルクロードで歴史を感じる「吾野宿まつり」

二代 歌川広重《諸国名所百景 武蔵秩父山中》1859 ボストン美術館

秩父観音参りや秩父三山参り、そして名産である絹織物の商取引に使われた秩父往還はいわば埼玉のシルクロード。中でも埼玉県の「歴史の道景観モデル地区」に指定されている吾野宿は秩父街道の馬継場として多くの人が集まった宿場町です。

8月下旬に開催される「吾野宿まつり」では、当時の市を彷彿とさせる模擬店が立ち並び、クライマックスには花火も上がります。

まつり詳細

まつり名
吾野宿まつり
開催日
毎年8月下旬
開催場所
吾野宿旧街道
URL
https://www.pref.saitama.lg.jp/chokotabi-saitama/event/201808/hannou4.html

このように、当時の文化や歴史を掘り起こす試みだけでなく、今なお残る古い街並みで行われる個性豊かな祭りが各地で催されています。開催時期もそれぞれ異なりますので、各地の宿場まつりを渡り歩いてみるのも面白そうですね。お近くの宿場まつりにぜひ足を運んでみてください。

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