こだま夏まつりレポート

組み合う神輿は大迫力!男たちのアツい想いがぶつかる「こだま夏まつり」

神輿同士が勢いよく組み合わさる“ケンカみこし”。怒号が飛び交う、迫力あるその光景が見られるのが、毎年7月に本庄市児玉で行われる「こだま夏まつり」です。

他の祭りでは類を見ない“ケンカみこし”は、各町の若手たちが作り出す演出です。今回は、“ケンカみこし”を中心とした「こだま夏まつり」の様子について、レポートいたします!

 

各町が神社に集結!町を超えて担がれる「宮神輿」

午前11時頃から各町の会所に人々が集まり、神輿の準備が整えられていきます。

 

写真は「上町」の様子。神輿の担ぎ棒を縄で縛って、最後の調整をしています。

取材を行った2019年はあいにくの雨模様でしたが、会所には集まった人々の熱気が立ち込めていました。

 

こだま夏まつりの神輿には、連合青年会所属のメンバーが乗ります。
写真は、上町・昭和会 会長の大澤さん。上町の皆さんに「安全に祭りを終えられるように」と挨拶をして、いよいよ神輿の担ぎ出しが始まります。

 

雨がぱらつく中、担ぎ出された神輿が向かうのは、八坂神社が祀(まつ)られている八幡神社(「こだま夏まつり」は八坂神社の祭礼)。八幡神社で、祭りのスタートともいうべき「渡御発輿祭(とぎょはつよさい)」が行われます。

 

“ケンカみこし”に出向く、夫(大澤さん)を見送る妻の後ろ姿。心中は神輿を率いる活躍への期待と怪我や事故への不安が入り乱れていることでしょう。

 

八幡神社に続く道には、各町の神輿が次々と現れます。

 

ひときわ目立つサイズの神輿を担ぐのは下町。1.5トンほどある神輿を、担ぎ手たちは必死に担いで神社を目指します。

 

巨大な神輿を斜めに傾けながら八幡神社の狭い門をくぐり、神輿が次々に集結していきます。

 

境内に集まり始めた担ぎ手のボルテージは一気に上昇!偶然タイミングの合った上町と長浜町が境内で早速組み合いを行い、集まった観客を大いに湧かせていました。

 

12時半頃には、9つ全ての町の神輿が集まり「渡御発輿祭(とぎょはつよさい)」が行われます。神事が終了した後は、いよいよ昼の見どころの1つ「宮神輿の担ぎ出し」です。

 

「宮神輿」は各町が担ぐ「町神輿」とは異なり、神社が所有する神輿。宮神輿は、町の垣根を越えて各町の有志で担がれます。

 

神輿に乗るのは連合青年会の会長。神輿の上から「サセ!サセ!」(神輿を持ち上げろ!の意味)と、担ぎ手たちを鼓舞し、八幡神社の境内を熱狂の渦に巻き込みます。

 

境内でひとしきり宮神輿を担いだ後、手締めで一旦終了。

 

「渡御発輿祭」が終了し、それぞれの町の神輿は八幡神社をあとにします。

 

そうして各町の神輿は勢い勇んで街中を渡御し、13時以降は交差点で他の町の神輿と出会えば「組み合い」を繰り返していきます。

 

児玉駅入り口の交差点では、インタビュー記事でも話題に出た「上町vs高柳」の組み合いが早速行われ、怒号が飛び交う気合の入った組み合わせを見ることができました。

 

担ぎ手たちはもみくちゃになりながら、神輿が倒れないようにと必死に支え、押し上げます!

 


組み合いの後は、お互いに向き合って手締め。荒々しく見える組み合いですが、お互いの意思疎通がしっかりと行われ、安全を確保した上で行われている様子が伝わります。

 

仲町の交差点では、隣町同士である連雀町と本町の組み合いが。後ろに倒れてしまいそうなほど神輿を傾けて、迫力ある組み合いを見せていました。

こうして、児玉の街中では次々と組み合いが行われ、集まった観客を魅了していました。夕方頃まで渡御と組み合いは行われ、一旦休憩。18時頃より神輿渡御が再開されます。

 

こだま夏まつりの見どころは夜に詰まっている!

昼の神輿渡御が落ち着き、休憩を挟んだ18時頃から、神輿渡御が再開されます。事前にインタビューで伺っていた見どころも、この夜の時間に詰まっているので、見逃せない瞬間が次々と訪れます!

 

日が落ちたころ、各町の神輿が動き始め、街の至る所で組みあいが行われていきます。観客も増え、担ぎ手たちの熱気も一気に上がっていきます。

 

20時頃には、児玉駅入り口の交差点になんと3町が集まり「三つ巴」の組み合いが開始!三方向からぶつかり合う様子に、会場は今日一番の大盛り上がりを見せます。

 

山頂の組み合わせはまさに絶妙なバランスで保たれており、担ぎ手たちもより一層真剣に組み合っています。

こだま夏まつりの夜の見どころはまだまだこれから。各町の様々な見せ場が次々と繰り広げられます!

まず、新町の演出である「神輿のひきずり」。
児玉駅前の交差点で組み合いが終わったと思えば、おもむろに神輿を下ろし、物々しい雰囲気になります。

 

下ろした神輿の片側を担ぎ上げたと思った瞬間…!

 

一気に「ガガガガー!!」という豪快な音とともに、数十mに渡って神輿を全速力で引きずります!
これには集まった観客もびっくり!それまで担いでいた神輿を引きずるという演出に圧倒されていました。

神輿を引きずることにより、神輿に乗った神様を荒ぶらせる、というのがこの演出が始まった由来だそう。確かにこれなら神様も一気に震え上がりそうですね(笑)。

続いて注目の組み合いが仲町vs北町。
この日、最後の組み合いの際、仲町では木遣り(きやり)を披露します。

 

インタビューにも登場いただいた、仲町の黒澤さんが中心となり、組み合いの前の木遣りが唄われます。

 

それまで賑わいをみせていた祭り会場が静かになり、響き渡るその木遣りに耳を傾けます。

 

木遣りが終わったら、いよいよ本日最後の組み合いに!流石にラストということで、相当気合の入った組み合いを魅せてくれました。

 

最後に手締めをして終了。今日の全ての組み合いが終わり、各町の神輿がそれぞれの町に帰っていきます。

と…最後の最後に1つ、とんでもない演出が残されていました。

 

上町は神輿を高く掲げたと思いきや、そこから地面にそのまま落とす演出を!

 

仲町は、担いでいた神輿を高く放り投げます!

組み合いの迫力もさることながら、このようにさまざまな演出が繰り出されるのもこだま夏まつりの特徴ですね。
最後の最後まで、熱気に包まれた祭りを堪能できました。

いかがでしたか?
“ケンカみこし”の異名を持つこだま夏まつりの見どころをたっぷりとお伝えしました。現場では担ぎ手たちの熱気がそのままダイレクトに伝わる祭りです。
ぜひ、皆さんご自身で、こだま夏まつりの“アツさ”を体感してみてくださいね!

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