みんなが主役になれる祭りを実現!行政と市民が手を取り合って作られる入間万燈まつり
入間万燈まつりインタビュー

みんなが主役になれる祭りを実現!行政と市民が手を取り合って作られる入間万燈まつり

入間万燈まつり実行委員のみなさん

入間市で毎年10月末に行われる「入間万燈まつり」。1966年に入間が町制から市制施行された際、市全体の一体感を高めるために行政と市民が手を取り合って始められました。この祭りでは、行政と市民、それぞれの立場からできることを行い、今では毎年来場者が20万人を超える盛り上がりを見せています。

今回は、この祭りを盛り上げる行政と市民を代表して、3名の方にお話を伺いました。手を取り合って作られる「入間万燈まつり」の裏側とは!?

お話を伺った方:入間万燈まつり実行委員のみなさん
市民スタッフ:入間青年会議所 細田源太さん
行政スタッフ:入間市役所 古谷洋介さん
行政スタッフ:入間市役所 林田匡平さん

行政と市民が手を取り運営する祭り

ーお時間をいただきありがとうございます。今日は、行政と市民、それぞれの立場のお話が伺えればと思っています。

まず、お三方の役割などを教えていただけますでしょうか?

 

写真左から細田さん、古谷さん、林田さん

細田さん:私は、万燈まつりの企画部門を担当しています。入間万燈まつりのシンボルにもなりつつある3万個のLEDライトを使った市役所の「夢」の文字のイルミネーションや、子どもたちが安心して遊べる「PTA広場」などを行う部門ですね。

古谷さん:私は、山車や御輿の管理を行なっています。入間万燈まつりでは、御輿が約10基、山車が10基以上街を練り歩きます。私たちは、御輿や山車が事故なく運行できるよう、また観客のみなさんが安全に観られるよう段取りをするのが仕事になります。

林田さん:私は、祭りの中心部である彩の森入間公園に設置される2つのステージの催し物を運営しています。市民の皆さんが様々なパフォーマンスを発表できる場となっています。

ーそれぞれ、細かく役割分担されているんですね。祭りにはどれくらいの人数が関わっているのでしょうか?

古谷さん:行政の職員は400名前後、市民スタッフは8団体120人前後です。

 

ーそんなにも多く方が関わっているんですね!行政と市民の役割分担はどのように行なっているのでしょうか?

林田さん:祭り全体の舵取りは、行政と市民が一緒になって話し合って決めています。市民の方が関わっているチームについては、市民の方からアイデアを出して、行政が調整する、という取り組み方が多いです。

ー行政の職員と市民スタッフが手を取り合うことでどのような効果が生まれるんでしょうか?

細田さん:やはり民間だけでは乗り越えづらいハードルを、行政のみなさんと一緒に取り組むことによって解決できるのは大きいですね。

ーどんなことがハードルになったりするんでしょうか?

細田さん:警察署との交通整理の段取りや、施設利用の調整などですね。民間の1団体が動いても、簡単には進められないことがありますが、行政と一緒になって進めることにより、各関係機関にも協力いただけます。その点がとてもスムーズです。

ーなるほど。それだけスムーズなのも、市民と行政職員で意思疎通がしっかりできている証拠ですね。

細田さん:ある程度意思疎通ができていても、やっぱり手続きをしっかり踏んで進めなければいけないといった、“お役所”的なところはあったりしますよ(笑)。でも、細かい議論も一つ一つ徹底していくことで、しっかりとした運営になっていくんだと思います。民間の私たちから、突拍子も無いことをじゃんじゃん言ってしまうんで、行政のみなさんも大変かもしれませんが(笑)。

古谷さん:そういった意味だと、行政の立場からも市民のみなさんの力をお借りしないと実現できないことはたくさんあります。

 

ーどんなことでしょうか?

古谷さん:御輿や山車についても、毎年組み立てるときは、市民の方に教えてもらっています。
組み立て方は何年も見ているはずなのに、いざ自分でやろうとしても全然うまくいかなくて(笑)。会場の電気設備もそうですね、私たちだけでは決してできない。
山車の組み立ても電気の配線も、専門の知識が必要なことですからね…そういったことを市民の皆さんに手伝ってもらえるのが大きいです。

 

ー行政と市民でそれぞれの立場があると思いますが、衝突をしたりすることは?

林田さん:わかりやすい「衝突」はないですけど(笑)。それぞれ立場としての意見の言い合いはありますね。
例えば、ステージ担当が行うファンゴマッシェ(市民の人たちが主体で行うステージの企画)では、市民の方から、「こういうことがやりたい!こうした方が子どもたちに喜んでもらえる!」と、積極的な意見をいただくことが多いんです。そうしたとき、我々は予算や職員のリソースなど、できるところとできないところをはっきりと伝えて、総合的に判断して、できる範囲の折り合いをつけていきます。

 

ーなるほど。積極的な意見を受け取って、いかに進めるかを一緒になって考えながら進めているんですね。

 

表現の場が市民を主役に!

ー入間万燈まつりならではの特徴は何でしょうか?

細田さん:市民の誰もが主役になれるというのは特徴だと思います。

 

ーと言いますと?

細田さん:子どもたちが御輿を担いだり、伝統芸能の人たちが踊りを披露したりするほか、市民の人たちが出し物を披露するステージが6つ以上もあるんです。普通は山車や御輿があってステージが1つ、という祭りが多いと思うんですが、入間万燈まつりは会場全体が自己表現の場になっています。

ーなるほど!だから誰もが主役になれる、ということなんですね。他はいかがでしょうか?

古谷さん:入間万燈まつりの露店は安くて美味しい!これも特徴ですね。

ーそれはなぜでしょう?

古谷さん:祭りに出店する露店が全部で300店近くあるのですが、そのうちの240店舗くらいが市民の方の出店なんですよ。しかも値段がとても安い。生ビールも300円とかですからね(笑)。

細田さん:私は飲食業をやっているんですが、そんな状況ですから、飲食店の感覚で値段設定をして出店しても、全然売れないですよ(笑)。

ーなるほど。食は祭りの楽しみの1つですからね。それが市民のみなさんの手で盛り上がっているのは素晴らしいですね。

林田さん:「夜のファンタジー」という催し物は、地元の子供達が書いた手作りの万燈に火を灯し、幻想的な空間を演出するんです。それも子どもたちの活躍の場になっています。
SNS映えもするので、入間万燈まつりでも特に注目されている催し物です。

 

細田さん:あと、祭りの1ヶ月半前から、市役所に「夢」の文字のイルミネーションが点灯していますので、そちらもぜひチェックしてください!

 

 

入間万燈まつりが行政と市民の距離感を縮める

ー入間万燈まつりを通して、行政と市民との間の変化はありますか?

細田さん:市役所を身近に感じるようになりましたね。祭りが終わっても、来年に向けてすぐに振り返り、そして企画会議を始める。年間を通して、ずっとつながりがあるので、市役所の皆さんとの距離感はとても近くなったと思います。

林田さん:そうですね。私たちも行政の考え方だけ出なく、そこに市民の方のこれまでの経験のほか、知恵やアイデアが入ることで、柔軟な発想ができる。それがとてもありがたいですね。

ーお互いの立場から、様々なアプローチを行うことで、新しい取り組みが生まれたりしそうですね。

細田さん:実際に入間万燈まつり以外にも、青年会議所が主催のわんぱく相撲や、今年初開催予定の「ふじフェス」というイベントも、行政のみなさんの力を借りて現在準備を進めています。

ー確かに全く接点がないところからやるより、ある程度お互いを知っているところから一緒に取り組んだ方が安心ですもんね。最後に、今年の意気込みをお話いただけますでしょうか?

細田さん:私個人の話ですが、入間万燈まつりに関わらせていただいて今年で3年目で、今回で卒業予定なんです。なので、全力で楽しめるようにしたいと思います!

古谷さん:とにかく安全に、祭りの参加者も観客の皆さんも、みんなが楽しめるようにしたいと思います。

林田さん:とにかく晴天を祈る。これに尽きますね。過去に台風で苦しんできたので…今年はとにかく晴れるよう祈っています。晴れたらこれほどまでに素晴らしい祭りはないと思っていますので!

ー本日はありがとうございました!

「入間を活気ある街に」という想いのもと、行政、市民、それぞれの立場から祭りを盛り上げよう、という姿勢が垣間見えるお話でした。
“お堅い”と言われてしまう行政の立ち位置を、あえて市民目線で切り崩し、来場者の人々、そして市民誰もが主役になれる場所を作るのが、入間万燈まつりの魅力だと感じます。
ぜひ、みんなで手作りをした入間万燈まつりを現地で楽しんでみてください!

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