やったり踊り歴史・見どころ

歴史

「やったり踊り」という名称は、舞の一つ「扇子踊り」の中の囃子詞(はやしことば)に由来するといわれています。

江戸時代、当時の村は、参勤交代による大名通行の際、村高(むらだか※1)に応じて助郷(すけごう)という人馬の負担がありました。大畑村と隣接する備後村の間に、耕作に適さない荒れ地があったのですが、荒れ地であっても土地の広さに比例した負担が課せられていました。両村は、この荒れ地を押し付け合いましたが、決着がつかず、相撲で勝負を決めることになりました。その結果、大畑村が勝ち、喜んだ大畑村の人々が、相手方に土地を「やった」という意味で、「ヤッタリ ヤッタリ」とはやしたてたのが、「やったり踊り」の始まりだといわれています。また、村人が相撲に勝った相撲取りを迎えて「やったり、やったり」と喜び踊ったのがこの踊りの名称になったとも伝えられています。

見どころ

一連の祭礼は、「練り込み」、「扇子踊り」、「手踊り」で構成され、若衆(わかしゅう※2)が踊りの主体となります。「練り込み」は、大畑地区の西光寺から行列を組み、笛や太鼓のお囃子にのって踊りながら、香取神社に向かう踊りです。神社に着くと、境内の踊り場で万灯を中心にして円陣を組み、「扇子踊り」に続き「手踊り」が奉納されます。「扇子踊り」は、念仏調で、「ヤッタリ ヤッタリ ヤッタリナー」という囃子詞(はやしことば)や体を前後に大きく屈伸し扇子を前に突き出す踊りが特徴的です。「手踊り」は、愛恋調の歌詞です。念仏調と愛恋調、それぞれ、幻想的な調子ですが、その調べに合わせたダイナミックで躍動感あふれる踊りには、独特な風情があります。

 

※1村高 村全体の石高のこと。

 

※2若衆 かつて長男は15歳、次男以下は17歳から加入でき、30歳までで退会することとされていた。現在では、学校を卒業した者から35歳くらいまでの地域の若者が加入できる。