初大師だるま市歴史・見どころ

歴史

「初大師 だるま市」は川越の喜多院境内に祀られている慈恵大師のご縁日※1です。慈恵大師は、比叡山中で密教を修めて民衆の苦しみや悩みを救ったことから、古来より多くの人に「厄除けのお大師さま」として信仰を集めてきました。大師が涅槃(ねはん)※2に迎えられた日にちなんで、毎年1月3日に「初大師」という名で縁日が開かれるようになりました。

詳しい年代は定かではありませんが、明治時代初めから、初詣に訪れる多くの参拝者にさらなる御利益がもたらされるよう、だるまの露店が並ぶようになったと言われています。この「初大師 だるま市」は、戦時中でも一度も休むことなく開催され、世の景気に関わらず人出は変わらなかったと言われています。

見どころ

境内や参道に溢れかえるほどのだるまが並んでいる様は、「初大師 だるま市」ならではの光景です。露店で売られているだるまは、目の入っていない祈願だるま。購入したら今年一年の願いを込め、片目に目を描き入れます。

この祭りで見られるだるまは種類も様々。地元川越の「川越だるま」の他に、群馬県の高崎や東京都の多摩方面など、関東各地のだるまでだるまの大きさも、手のひらに乗る小さなサイズから、大人の体の半分近い大きさになるものまであります。「川越だるま」は眉に寿の字が入れ込んであり、値切って買うのが縁起が良いとされています。

また、赤色だけでなく、さまざまな色のだるまも置かれています。これらの色は、込められた意味の違いによるもの。赤色のだるまは魔除け、金色のだるまは金運、桃色のだるまは恋愛運など、自分の願いに合わせて祈願したい内容に応じた色のだるまを探すのも、この祭りの楽しみ方のひとつです。

≪注釈≫
1、縁日:神仏の降誕など特別の縁があるとして祭典・供養を行う日
2、涅槃:人間の煩悩から解脱した、悟りの境地